【羊毛フェルトのコツ 入門編⑦】パーツの作成と取り付け

2020年9月3日

さて、前回はフェルトボールまで作りましたので、今回は羽も作ってみましょうかね。

別に羽が無くてもひよこさんとして成立しなくもないですが、部品作成&取り付けは色々と重要なポイントがありますので、

しっかり覚えていただきます。

羽の作成

まず、前回のように羊毛をちぎって羽の材料を用意しましょう!

黄色い羊毛をちぎってみました

量は『少し丸めたら作りたいサイズより大きいかな』程度でいいと思います。後で調整は効きますので、大雑把に羊毛を分けて下さい。

まぁ、実際は○○cmの長さとか、○○gとか決めた方がいいのですが、それは次のステップで扱っていきたいと思います。

切り分けた羊毛を巻きながら刺していきます。

ここで注意しなければならないのは、全部刺し固めない事です。

羽になる部分だけをしっかりと固めつつ、一部分は刺さないで毛羽立たせたまま残します。この毛羽立ち部分が重要になってきます。

ある程度固めたら羽の成形をしていきます。勿論ニードルはゆっくりでもきちんと固まります。

大体形が決まってきたらひっくり返します。ニードルが貫通した跡が毛羽立っているので、裏面も固めます。

ある程度固まってきたらまたひっくり返して刺します。

小さいと思ったら羊毛を足して刺し固めます。

少し大きいくらいなら取り付け時に調整は可能ですが、大きくなりすぎた場合は更に刺し固めて小さくするか、ハサミで調整します。ただ、ハサミの使用には注意が必要です(後述します)

そして好みの大きさ、好みの固さになったと思ったら羽の完成です!

実はこの『部品を作る作業』が時間がかかるのですよ。この地道な作業に飽きてしまってやめてしまう方も少なくはありません。

ただ、ゆっくり刺しても案外固まるので、自分のペースで気長に作るのが大事ですよ。

ちなみに、勘のいい読者の方は気づいたかもしれませんが、

シート状の羊毛作って(若しくはフェルケット使って)ハサミで羽の形に切った方が早くね?

そう思われた方もいると思いますが、その方法……。

おすすめしません(キッパリ)

何故なら、ハサミで羊毛の繊維を切ってもキューティクルは開かないので、切った面を刺し固める必要があります。特に端の方は細かく刺す必要があるので、かえって手間がかかってしまいます。

さて、羽が完成したところで羽の取り付けに参りましょう!

羽の取り付け

まずはフェルトボールを用意し、取り付ける場所を確認します。

取り付け位置が決まったら、刺していない毛羽立った部分をフェルトボールに刺していきます。

そう、刺さないで毛羽立ちさせた部分をフェルトボールに針で押し込むことで、その部分のキューティクルが絡まり、いわば接着剤の役割を果たすのです。

ちなみに、部品を固くしてしまうといくら刺しても落ちやすくなってしまいます。

感覚的にこれいいな、と思ったら取り付け完了です!

だいぶひよこらしくなってきた

ちなみに、取り付け場所が納得いかなければ、引きちぎってもう一回刺し直せます。その場合、引きちぎった場所も軽くニードルを刺して毛羽立ちを整えて下さい。

応用:くちばしの作成

ここまで来たらくちばしも作成しましょう!

基本は羽と同じ手順で作成します。

サイズや取り付け位置の確認をしっかりと行えばうまくいきます。

羽以上に細かいので、指を刺さないようにゆっくり作業しましょう!

そしてくちばしまで取り付けが完了しました!

形が見えてきた!

だいぶひよこさんっぽくなったところで今回の講座はここまでとなります。

次回は、フェルトボールに足、目を刺繍して完成させてみましょう!

今回のまとめ

・取り付け部分は刺さないで毛羽を残す。

・ハサミは切ったところが毛羽立つので注意が必要

・地道な作業なので、あくまでも自分のペースで行う。

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